第3世代 POV neon ①

はじめに

 

球体POV(Persistent Of Vision)というものを作成しています.

tajmahal0707.hatenablog.com

タイトルの通り,球体POVとしてはこれで3世代目に入っています.

もともとのアイデアは2015年のハッカソンから始まって,MakerFaireTokyo(以下MFT)でも展示させていただいています.

初代は


www.youtube.com

このようにPOVではなく,LEDを配置(右上のものはLED32個)してスマートフォンからの命令で複数のボールのパターンを制御するものでした.

 

下はそこからパターンをきれいに表示させることができるようにLEDの数を増やしたもの


www.youtube.com

 

と,ここまで来るとLEDの消費電力など限界が見えてきたにも関わらず,ある欲求が首をもたげてきます.

これで絵を表示したい!

 

 

 

 

....という話は

tajmahal0707.hatenablog.com

 こちらで語っていますので,こちらではPOVに移行してからのお話を... 

POV neonの歴史

 第1世代

第1世代は 2018年のMFTにてお披露目しました.


www.youtube.com

 この世代はLEDに入手しやすいNEOPIXEL(APA102-5050)を使用しています.LEDの大きさが5mm x 5mmなのでどうしても解像度が上げられず,LEDを数も17個に留まっています.

解像度を上げるために半ドットずらして反対側にも配置して33LEDにまで高解像度化していますが,せいぜい国旗あたりまでの解像力でした.

 第2世代

第2世代は 2019年のMFTにてお披露目しました.

tajmahal0707.hatenablog.com


www.youtube.com

MFTでは画像を表示するところまではいけませんでしたが,その後画像を表示できるように...


www.youtube.com

第2世代ではLEDをDOTSTAR(APA102-2020)という2mm x 2mmの超小型フルカラーLEDに交換し,片側45LEDという高精細を実現することができました.

この第2世代はMFTに来ていただいた方々にも興味を持っていただけて,モチベーションになっています.

 

MFTでは間に合いませんでしたが,動画の後半のように地球儀を表示できているところをお見せでき,画像を表示できる能力を手に入れることができました.

ただ,せっかくLEDがフルカラーなのに地球儀は赤一色であることにお気づきの方もいらっしゃるでしょう.

このあたりHomemadeGabageさんらと相談しながらいろいろと検証しています

homemadegarbage.com

そのため,上の動画の前半をご覧になっても分かる通りパターンが流れてしまっていることがわかります.

そう.DOTSTARでも2020のサイズではPOVとして動作するには遅いのです.そのあたりの詳細はここで議論しています

homemadegarbage.com

要するに,DOTSTARはLED自体の更新レートは19kHzあるのですが,それはLEDをが100%輝度(0xFF)の場合のみで,フルカラーでLEDををコントロールする場合,RGBの各値を0xFFより小さくしますよね.その明るさコントロールをPWMで行っているため,更新レートが400Hzに低下してしまうのです.

現在のPOV neonが一回転の速度が12Hz程度(1秒に12回転).一回転を分解能120(3度刻み)で表示しているので,更新レートは1.5kHz程度.当然間に合わないわけです.

このあたりの考察はHomeMadeGabageさんのここを参照

homemadegarbage.com

こんなわけで第2世代で画像を表示する場合には単色8色しか使えないのでした.

 

これを解決するために第3世代が爆誕することになります.

そしてこれを機に,今までマイコンはM5Stackを流用していましたがここも基板から起こすことにしました.

そのため2年がかりの更新となってしまいました(MFT2020は落選しちゃったんですけれどねえ)

 

第2世代のこのあたりまでの経緯については,Make:Japanさんに記事にもしてもらいました.嬉しい.

makezine.jp

 

②に続く
 

tajmahal0707.hatenablog.com